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まぶた(下まぶた)の腫れ

まぶたの腫れについて

まぶたの腫れについて目の周辺の皮膚は他と比べて薄くなっており、まぶたも例外ではありません。まぶたが腫れると痛みを感じやすく、しこりやむくみ、かぶれ、赤み、凹凸などが目立ちやすい特徴があります。
そのため、まぶたに症状が出ると、顔の印象にも影響を及ぼす可能性が高くなります。まぶたが腫れてお悩みの場合は、当院までご相談ください。

まぶたの腫れには眼科の診察が必要なケースもある

まぶたが炎症を起こして、腫れや赤み、かゆみが感じられる場合は、受診してください。原因がウイルスの場合は、周囲の人や一緒に生活している人に感染する恐れもありますので、早急な対応が必要になります。
しこりや湿疹、充血、目やにの増加などの症状が見られる場合も、ぜひご相談ください。

まぶたの腫れに関する症状の中で早めのケアが求められるケース

  • 強い痛みや炎症がある
  • 目が腫れてから、涙や目やにが増えたり、充血が起きている
  • 目にかゆみや痛みを感じるようになった
  • まぶたを動かすとしこりが確認できる

ケアをしなくても症状が落ち着きやすいケース

上記4点の症状がなく、まぶたがむくんでいる場合もご相談ください。


目元やまぶたが腫れる理由について

むくみ

むくみ目元やまぶたがむくむ原因としては、睡眠時間が不十分であったり、水分の過剰摂取などが考えられます。また、過度の飲酒や塩分過多の食生活なども原因となることがあります。その他では、むくみが出ている時はリンパや血液の循環が滞っている可能性もあります。
一方、目元だけではなく足や体中にむくみの症状が出ている場合は、腎臓、心臓に疾患が隠れている可能性がありますので、すぐに当院までご相談ください。なお、腎臓、心臓に疾患が疑われる場合には、連携する医療機関を紹介いたします。

眼窩脂肪ヘルニア(眼窩脂肪脱)

眼窩脂肪ヘルニアとは、眼球の後方におさまっていた脂肪が、加齢とともに組織の結合が緩んで前方に突出し、眼球結膜下や皮下が出っ張られる疾患です。
痛みはなく機能的には特に問題はありませんが、整容的な問題で気になる場合は、希望に応じて手術を検討します。

かぶれ

目元がかぶれて腫れが生じている場合は、目元を激しく擦る癖があることや、つけまつ毛の装着に用いる接着剤、アイメイクで用いる洗浄剤などが影響している可能性があります。目元の皮膚は他の皮膚に比べて薄いため、わずかな刺激にも敏感で障害が起きやすい特徴があります。
その他では、ヘアカラーやシャンプーによる刺激でもかぶれてしまうことがありますので、注意しましょう。
まぶたが炎症を起こして痛みを伴うようになりましたら、速やかに当院までご相談ください。

コンタクトレンズの使用

コンタクトレンズの使用目元が腫れる原因の一つに、コンタクトレンズの影響も考えられます。コンタクトレンズを不適切に使用したり誤った洗浄の仕方をしていると、感染症を含む眼科疾患を発生させてしまう恐れがあります。
特に、コンタクトレンズが関連する感染症であるアカントアメーバ角膜炎になると、広域抗生剤による治療では改善が難しい上、重症化しやすく角膜混濁による重度の視力低下にも繋がり、角膜移植が必要になるケースもあります。
目元が腫れた際には、いったんコンタクトレンズの装用を控え、速やかにご相談ください。

アレルギー

目元の皮膚は薄いために少しの刺激でも影響を受けやすく、様々なアレルギーによってトラブルを引き起こすことが多くなります。ハウスダストや花粉、食品などのアレルゲンによるアレルギー反応によっても、目元に腫れを起こすことがあります。
主な治療法としては、抗アレルギー点眼薬などで症状を改善していくことが基本となりますが、症状が強い場合は、ステロイド剤を用いた治療も行います。

眼瞼炎

眼瞼炎とは、目尻やまぶた、まつ毛周辺に発生する炎症疾患の総称です。
主な原因は、アレルギーや細菌・ウイルスの感染、皮脂分泌の乱れなどで、発症すると腫れやかゆみ、皮膚のただれ、赤み、まつ毛の脱毛などといった症状を引き起こします。
腫れの原因が眼瞼炎と診断された場合は、根本的な原因を特定した上で、状態に合った治療法を検討していきます。

結膜炎

結膜炎とは、まぶた裏を包む眼瞼結膜や、白目部分に当たる眼球結膜に炎症が生じている状態の疾患になります。
主な原因としては、細菌・ウイルスの感染やアレルギーなどがあげられます。
代表的な症状は、目の違和感や異物感、腫れ、痛み、かゆみ、充血などになります。中には角膜を損傷して視力を低下させるケースもあるため、結膜炎の症状が見られた際には、速やかにご相談ください。

結膜炎

涙嚢炎

涙嚢炎とは、涙嚢という涙が鼻の方向へ排出される通り道が細菌に感染し、化膿を起こした状態の疾患です。これにより、目やにや涙が正常時よりも多く出てしまい、目元に腫脹や痛みを伴うようになります。
主な治療は、抗生物質を用いて細菌による感染を解消していく方法が基本となります。ただし、症状が進行して抗生物質のみでは回復が見込めない状態の場合は、涙の通り道で閉塞を起こしている箇所を除去する手術も検討されます。手術が必要な場合には、連携している医療機関を紹介いたします。

麦粒腫

麦粒腫とは一般的にものもらいと呼ばれるものです。涙や汗の分泌腺や毛穴に、眼瞼皮膚常在菌の黄色ブドウ球菌などが感染することで発症します。
症状としては、まぶたに赤みや腫れが症じ、進行して化膿を起こすと熱っぽい感覚や痛みを生じるようになります。
主な治療法は、抗生物質を含んだ軟膏や点眼薬で、必要に応じて内服治療を行います。これらの治療で概ね改善が期待できますが、腫れが強く化膿を起こしている状態が続いている場合は、切開手術を行なって膿を排出することもあります。

霰粒腫

霰粒腫は上記の麦粒腫に類似した疾患で、まぶた内にあるマイボーム腺という涙の油分を分泌する腺が閉塞を起こし、しこりができる疾患です。放置すると細菌感染を起こす可能性があるため、症状が見られた際には早期に治療を行うことが大切です。
手触りでしこりを確認できた際には、手で触れないように注意した上で受診してください。また、しこりが大きい場合は、切開手術を行なって膿を排出することも検討します。


目元やまぶたの腫れで受診した際の検査方法

目元やまぶたの腫れ・違和感の原因は様々なケースが考えられるため、まずは問診によって詳しい状況や症状について伺います。症状の状態や変化、症状の発生時期や理由を確認し、症状の原因を特定していきます。
その後、いくつかの検査を通して現在の状態の確認も行います。主な検査は、細隙灯顕微鏡による検査、視力検査、眼圧検査などで、症状の状態を詳しく調べていきます。また、必要に応じて涙の量や質を確認する検査や、感染症の有無を確認する検査なども行います。
これら検査によって感染症の疑いが見られた場合は、投薬を行いながら病原体への対応策を検討していきます。


まぶたや目の周囲の腫れを起こさないためのケア方法

むくみによる腫れは血行不良が原因の場合がありますので、血行を改善して水分の排出を促すことが有効です。目元のむくみは、水分やアルコールの過剰摂取、塩分過多の食事、アレルギーなどが原因にもなります。その他では、うつ伏せの姿勢で睡眠を取ると、目元を擦ってしまってむくみを起こすこともあります。
かぶれでむくんでいる場合では、刺激物質の付着が起因している可能性があります。刺激性の薬品や不衛生なコンタクトレンズ・パフの使用、また、手で目元を触れるのを避け、清潔な状態を保つことを心がけましょう。